はじめに|日本食品を「世界市場」へ届けるための登竜門
日本の農水産品や加工食品は、近年海外でも“安全・高品質・美味”なブランドとして注目を集めています。しかし実際に海外販路を広げるには、商流の確保や商談機会の創出、そして現地ニーズの把握など、多くの壁が存在します。
そこで注目されているのが、年1回開催される「食品輸出EXPO(Food Export EXPO Japan)」です。本記事では、同展示会の概要や特徴、出展のメリットから成功事例、準備・活用ポイントまで、初心者から経験者まで役立つ情報を詳しく解説します。
食品輸出EXPOとは?|展示会の基本情報
開催概要
- 正式名称:食品輸出EXPO(Food Export EXPO)
- 主催:RX Japan株式会社(旧リード エグジビション ジャパン)
- 開催時期:毎年6月(東京ビッグサイト)※年2回開催(秋は幕張メッセ)
- 同時開催展:外食・中食・OEM商談展、農業資材EXPOなど
- 来場者数:年間3万〜5万人、うち海外バイヤーが約2,000〜3,000人
🌍 海外来場者数(バイヤー含む)
📌 2023年6月開催(第8回 日本の食品 輸出EXPO)
- 来場者総数:23,070名
- 海外バイヤー数:2,629名(約11%)
📌 2024年6月開催データ
- 来場者総数(同時開催展含む):約27,000名
- 海外バイヤー:約4,000名(70ヵ国・地域から参加)
📈 傾向と補足
- 海外バイヤーの割合増加
2023年の11%程度から、2024年には15%程度に増加し、グローバル化が進んでいます。 - 国・地域の広がり
アジアに加え、アメリカ、欧州、UAEなどのバイヤー参加が顕著に増加。 - 商談機会が拡充
hosted buyersプログラム(VIP商談)やマッチングサービスの導入により、海外取引の成功確率が高くなっています。
出展対象
- 農産物/水産物/畜産品
- 加工食品・飲料・スイーツ・調味料
- 酒類(日本酒・焼酎など)
- 健康食品・オーガニック食品・ヴィーガン対応食品
- 地域ブランド商品(地方自治体・地域団体も参加)
なぜ食品輸出EXPOが注目されるのか?
海外バイヤーとの直接商談が可能
この展示会は、日本で開催されるにもかかわらず、アジア・欧米・中東・オセアニアなどからバイヤーが多数来場します。事前マッチングや当日の飛び込み訪問も含めて、グローバル展開を目指すには最適な商談機会です。
✅ 例:アジア圏バイヤーは「抹茶」「和菓子」「冷凍食品」などを積極視察
地方企業・中小企業でも出展しやすい
大企業だけでなく、県単位・市町村単位の出展パビリオンもあり、地場産品やクラフト系の小規模事業者でも参加しやすいのが特徴です。
食品輸出に特化した情報と人脈が得られる
商談だけでなく、「輸出成功企業の事例セミナー」や「各国の輸入規制セッション」も充実しており、情報収集にも最適です。
出展の流れと費用イメージ
出展申し込み方法
- RX Japanの公式ページからエントリーフォーム提出
- 出展枠は一般ブース/地域共同出展/特別企画枠など
- 早期申込割引制度あり
費用の目安
項目 | 費用目安(税別) |
---|---|
出展基本料(1小間3×3m) | 約40〜60万円 |
装飾費(システムブース) | 約10〜30万円 |
通訳派遣 | 約5〜10万円/日 |
配送・サンプル手配 | 約5〜15万円(要冷対応で変動) |
※補助金(例:JAPANブランド、輸出促進補助金)対象となる場合もあります。
来場者の傾向とニーズ
海外バイヤーの主な関心分野
- アジア:即食系、抹茶、ラーメン、フリーズドライ、和菓子
- 欧米:オーガニック、ヴィーガン、グルテンフリー、日本酒
- 中東:ハラール対応食品、低糖質商品、ナチュラル系素材
国内来場者
- 貿易商社、輸出代行業者、物流会社
- バイヤー(輸出用商品選定のため)
- 自治体/商工会/観光機関
出展による成功事例とそのポイント
✅ 成功事例①:地方菓子メーカー(初出展でOEM受注)
試食提供と商品ストーリーの提示で、中東・東南アジアの商社から高評価を獲得。出展後2ヶ月で輸出契約成立。
✅ 成功事例②:漬物メーカー(冷凍対応商品で市場拡大)
バイヤーの保存性への懸念を逆手に取り、「冷凍食品化」による品質保証を提案し欧州向け契約に成功。
成功ポイントまとめ
- 英語・中国語のパンフレット・価格表
- 簡潔で分かりやすい試食演出(現地食文化との融合提案)
- インボイス、成分表、原産地証明書等の即時提示準備
出展準備とブース運営のコツ
展示準備で重視すべきこと
- 海外向けのパッケージ案を用意(ラベル・成分・アレルゲン表示)
- 「輸送時の温度管理」や「輸出時の賞味期限」を明確に
- 試食管理(衛生・温度管理)の体制構築
商談対応体制の構築
準備内容 | 目的 |
---|---|
名刺(多言語) | 交流促進・信頼構築 |
販促資料(PDF化) | 展示会後の再アプローチ用 |
価格表(FOB・CIF) | 即応力で信頼を得る |
通訳体制 | 英語+中国語+アラビア語などターゲット別 |
出展後のフォローアップが商談成立のカギ
- 商談記録は3日以内に整理・リマインド連絡
- 興味を示した企業には試供品+契約案提示
- 継続商談にはJETROや海外EC支援事業を活用
📌 例:展示会で名刺交換 → 翌週にZoom商談 → 翌月にサンプル発送 → 翌四半期に契約成立
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食品輸出EXPOを起点に広がる販路と可能性
▶ 主な販路イメージ
- 現地商社・卸売経由の店舗流通
- 海外バイヤーによるECモール展開(Amazon、Shopee、JD.comなど)
- 海外現地でのOEM/PB商品化提案
- 観光インバウンド層向けマーケティング展開(逆輸入需要)
▶ 支援制度の活用例
- JETRO「輸出プロモーション支援」
- 地方自治体の輸出販路開拓補助金
- 農水省/経産省関連のブランド強化補助
ここまでのまとめ|食品輸出EXPOは“攻めの展示会”の最前線
食品輸出EXPOは、単なる国内展示会ではありません。日本の「食のブランド力」を武器に、世界市場へ挑むための第一歩となる場所です。
- はじめての出展でも「地域色」「ストーリー性」「品質管理」の3点を押さえれば、十分に商談・契約の可能性があります。
- 一方で、事前準備・戦略設計・アフターフォローが成否を左右する展示会でもあります。
食品の輸出ビジネスを始めたい方、すでに販路を持つが拡大したい方のどちらにとっても、食品輸出EXPOは非常に有効な「攻めの場」です。
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2. 商談フォローから物流・決済までワンストップサポート
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- 展示会で得られたバイヤーの名刺に対し、即日連絡・フォローを行うサービスが特に高評価
3. 前金買取制度でリスクを軽減
- 海外バイヤーとの交渉時、手付金(30%)しか払わないケースにも対応。不足分は同社が補填し、100%前金買取する仕組みあり。
4. EASY TO BUYプラットフォームなど販路拡大の仕掛けも
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✅ 総まとめ
食品輸出EXPOは毎年海外バイヤーの参加数が増えておりとても効果的です。出店で手に入れた海外企業との接点のマネタイズに不安があるなら海外営業部ドットコムを活用をお勧めします。迅速な商談フォロー、多言語対応、貿易実務まで一括支援できるサービスが特徴で、特に初めて海外展開する企業やリソース不足の企業にとって心強い支援先です。展示会後のスピード感を重視するなら、非常におすすめです。