アジア市場進出の登竜門、それがFOOD TAIPEI

食品業界で海外展開を目指す企業にとって、どの展示会に出展するかは戦略上極めて重要です。その中で注目されるのが、台湾で毎年開催される**FOOD TAIPEI(フード・タイペイ)**です。本記事では、FOOD TAIPEIの概要、来場者の傾向、出展のメリットから成功事例、さらに注意点まで、初めての出展者にも経験者にも役立つ情報を徹底解説します。


🪅 FOOD TAIPEIの基本情報

展示会の概要

  • 正式名称:Taipei International Food Show(台北國際食品展)
  • 主催者:TAITRA(台湾対外貿易発展協会)
  • 会場:台北南港展覧館(TaiNEX)
  • 開催時期:毎年6月頃(2025年は6月25〜28日予定)
  • 併催展示会
    • Taipei Pack(パッケージング)
    • Foodtech & Pharmatech(加工機械・製薬)
    • Taiwan Horeca(ホテル・外食)
    • Halal Taiwan(ハラール)

出展・来場の規模

  • 出展者数:1,000社以上(うち海外から約30カ国)
  • 来場者数:60,000人以上(バイヤー、関係者中心)
  • 展示面積:約4万平方メートル以上
  • 業種別構成
    • 加工食品(40%)
    • 生鮮/冷凍(20%)
    • 飲料/酒類(10%)
    • OEM/PB関連(15%)
    • 調味料、健康食品、スーパーフードなど(15%)

🍰 なぜ今、FOOD TAIPEIが注目されるのか?

台湾市場の特性と親日性

台湾は人口約2,300万人ながら、一人当たりの日本食品消費額が世界トップクラス。日本ブランドへの信頼も厚く、輸入食品に対するリテラシーも高い市場です。

アジア各国からの商談拠点

台湾は物流・商流の中心に位置しており、FOOD TAIPEIには中国・香港・東南アジアなどのバイヤーが数多く来場。台湾を入り口にアジア全域への販路開拓が期待できます。

ハラールやプラントベースなど新興ニーズ対応

「Halal Taiwan」の併催や、ヴィーガン・機能性食品への関心が高く、トレンド感のある新商品の発表の場としても機能しています。


‼️ 出展メリットと成功事例

即時商談・契約につながる可能性

台湾では「展示会=即売・即契約の場」という認識が強く、FOOD TAIPEIでも初出展で取引契約を獲得するケースが多くあります。

✅ 事例:日本の味噌メーカーがブース展示で即決3件、試食提供がカギに。

BtoBにもBtoCにも対応可能な展示設計

来場者の約8割が業界関係者であるため、バイヤー向けの価格表や販促提案が有効。一方、土日には一般消費者の入場も可能で、ブランド認知にも貢献します。

台湾国内のEC展開にも波及

近年では現地ECモール(Shopee、MOMO、PChome)やインフルエンサーと連携した販売が拡大しており、展示会を起点にしたデジタル販路形成も実現可能です。


🌪️ 出展の流れと準備ポイント

出展申込みと費用感

  • 申込方法:TAITRA公式サイト、またはジェトロ経由(日本パビリオン枠)
  • ブースサイズ例
    • 3×3m(1コマ)で約20〜25万円(装飾・通訳は別途)、台湾ドルと円の為替相場を考慮。
    • パッケージブースプランもあり(壁面・照明・社名板込み)
  • JETRO経由
  • 出品料:一般料金=310,000円/小間、補助あり料金(中小企業等料金)=155,000円/小間

出展前に準備すべきもの

項目内容
商品パネル台湾語/英語の併記が望ましい
試食準備温度管理・衛生対策を含めた現地調理体制
パンフレット中華圏向け訴求(ストーリー+安心感)
名刺必ず中国語表記付きで作成
ラベル/成分表示台湾の食品法規に準拠(繁体字)

📍 FOOD TAIPEI出展での成功ポイント

試食×ストーリー性が鍵

台湾では「安心できる原料・工程」「日本的な丁寧さ」「映えるビジュアル」が評価されます。調味料・スイーツ・健康食品は特に人気

商談には価格シミュレーション資料が有効

  • FOB/CIF価格の提示
  • 台湾関税・規制に応じたアドバイスがあると信頼度UP

現地通訳・販売パートナーとの連携

  • 商談補助には現地語に堪能なスタッフが必須
  • パートナー候補との事前マッチングサービスを活用すると効果的

⚠️ 注意すべき点と失敗例

商品登録・ラベル規制への対応

現地通関時に問題があると展示品が会場に届かないリスクも。出展2ヶ月前には全書類・サンプルを確定させる必要があります。

パネルやPOPに「簡体字」を使うと逆効果

台湾では繁体字が標準。簡体字を使用すると「中国本土企業」と見なされるリスクがあります。

消費者への直接販売は要ライセンス

会場での販売(試験販売含む)には事前の販売許可申請が必要。試食と販促にとどめるのが安全です。


🎯 FOOD TAIPEIを活用した継続的な販路戦略

📌 展示会後のフォロー体制が鍵

  • 商談メモの整理、送付物の手配、感謝メール送付などを1週間以内に対応
  • WeChatやLINEを活用した継続接触の仕組み構築

📌 ECサイトや輸出代行の連携

  • 展示会後に越境ECの出品サポートを依頼できる業者と連携
  • 台湾国内での輸入者確保により、FMCG展開も加速

FOOD TAIPEIへ出展したい、台湾の展示会のご相談は・・・

株式会社ノーパットではFOOD TAIPEIへの出展や台湾での展示会向けの国際輸送のご相談お待ちしております。台湾支社もございますので完璧なサポートが可能です。

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まとめ|FOOD TAIPEIは“売る場所”であり“学ぶ場”でもある

FOOD TAIPEIは、単なる展示会ではなく、現地の食トレンド・消費者心理・商流の仕組みを実体験できる貴重な場です。特に日本企業にとっては「親日国」である台湾からスタートし、そのままアジア全域に拡大するための大きな足がかりとなります。

まずは小規模でも出展・視察し、現地パートナーと信頼関係を築くことが、成功の第一歩です。