目次
  1. 🍵 抹茶ブームの背景|世界中が“Matcha”に夢中な理由
    1. 健康志向の高まり
    2. 日本文化・和食人気の影響
    3. インフルエンサーとSNSの影響
  2. ☺️ 海外市場における抹茶トレンド
    1. トレンド①:抹茶ラテ・抹茶スムージーの定番化
    2. トレンド②:お菓子・スイーツ分野での展開
    3. トレンド③:抹茶プロテイン・サプリメントの登場
  3. 🫖 売れ筋商品と人気ブランド紹介
    1. ✅ 海外で人気の抹茶関連商品
  4. ✈️ 抹茶輸出ビジネスのチャンスと課題
    1. 輸出ビジネスの魅力
    2. 課題
  5. 🚀 今後の展望|“抹茶のあるライフスタイル”の浸透へ
  6. 📦 日本の抹茶輸出先ランキング(輸出額)
    1. 2023年(最新データ)
  7. 🏛 世界全体の抹茶輸入ランキング(出典:Volza社 2023‑24年)
    1. ― 各国の品質・規制要件と販路構築戦略 ―
  8. 🇺🇸 アメリカ(最大輸出先)
    1. ✅ 輸入規制・要件
    2. ✅ 販売戦略
  9. 🇹🇼 台湾(第2位の輸出先)
    1. ✅ 輸入規制・要件
    2. ✅ 販売戦略
  10. 🇩🇪 ドイツ(EU域内の中心)
    1. ✅ 輸入規制・要件(EU共通)
    2. ✅ 販売戦略
  11. 🇻🇳 ベトナム(輸入量世界1位)
    1. ✅ 輸入規制・要件
    2. ✅ 販売戦略
  12. 🇦🇪 中東市場(UAE・サウジアラビア)
    1. ✅ 輸入規制・要件
    2. ✅ 販売戦略
  13. 🧭 共通施策:ブランド・物流・販促面での強化策
    1. 📌 ブランド構築
    2. 📌 物流と保管対策
    3. 📌 販売チャネル展開
  14. まとめ|世界で広がる“Matcha Economy”に注目

🍵 抹茶ブームの背景|世界中が“Matcha”に夢中な理由

健康志向の高まり

抹茶は豊富な**抗酸化物質(カテキン)アミノ酸(L-テアニン)を含み、体にやさしいスーパーフードとして世界中で注目されています。特に欧米では、コーヒーに代わる「カフェイン控えめで集中力を高める飲料」**として愛用する人が増加中です。

日本文化・和食人気の影響

日本の食文化への関心が高まり、寿司・ラーメンに続いて「抹茶」も人気が拡大。映画やSNSで和のライフスタイルが発信されることにより、“ZEN”や“WABI-SABI”の象徴としての抹茶にも注目が集まっています。

インフルエンサーとSNSの影響

InstagramやTikTokでは鮮やかな緑色洗練されたイメージが「映える」として話題。海外セレブが抹茶を紹介することで認知度が一気に高まりました。


☺️ 海外市場における抹茶トレンド

トレンド①:抹茶ラテ・抹茶スムージーの定番化

  • スターバックスやローカルカフェで定番メニューに。
  • 植物性ミルクとの組み合わせ(オーツミルク × 抹茶)が人気。

トレンド②:お菓子・スイーツ分野での展開

  • 抹茶チョコレート、クッキー、アイスクリームなどが大手ブランドから続々登場。
  • 高級ブランド(ピエール・エルメやLadurée)も抹茶を使用した期間限定商品を発売。

トレンド③:抹茶プロテイン・サプリメントの登場

  • 健康・フィットネス志向のユーザー向けに、抹茶入りのプロテインパウダーやサプリメントが販売され始めています。

🫖 売れ筋商品と人気ブランド紹介

✅ 海外で人気の抹茶関連商品

商品カテゴリ商品例特徴
抹茶パウダーEncha、MatchaBar、Ippodoオーガニック、石臼挽き、日本産にこだわりあり
抹茶スイーツKitKat Matcha、抹茶チーズケーキ「日本限定」表示が人気、輸入需要高し
抹茶ドリンクMatcha Latte Mix(Ready to Drink)お湯やミルクで簡単に溶かせるタイプが主流
抹茶コスメ抹茶フェイスマスク、抹茶石鹸抗酸化作用を活かしたナチュラルスキンケア

✈️ 抹茶輸出ビジネスのチャンスと課題

輸出ビジネスの魅力

  • 市場が拡大しており、海外バイヤーからのニーズも多様化
  • 有機認証(USDA Organic、EU Organicなど)を取得した製品は特に評価が高い。

課題

  • 海外の「抹茶風」製品との品質差別化
  • 保存性や風味の保持など輸送・保管時の工夫が必要。
  • 国ごとの食品規制やラベル表示要件への対応。

🚀 今後の展望|“抹茶のあるライフスタイル”の浸透へ

抹茶は単なる「飲み物」や「スイーツの素材」から、ライフスタイルの一部として世界中に広がっています。今後は以下のような分野への広がりも期待されています。

  • ウェルネス領域(リラックス・睡眠改善)
  • ビーガン・プラントベース市場
  • 高級ティー体験型店舗やサロン

📦 日本の抹茶輸出先ランキング(輸出額)

2023年(最新データ)

  1. アメリカ:157億円(輸出額の約54%)
  2. 台湾:22億円(約7.5%)
  3. ドイツ(EU):19億円(約7%)
  4. その他EU・英国(まとめて)
  5. 中東・アフリカ地域:新興市場として成長中

日本の抹茶輸出額は2023年に約292億円と過去最高を記録し、そのうち粉末茶(抹茶)部分が46.7%増を牽引しました

出典:merxwire.com


🏛 世界全体の抹茶輸入ランキング(出典:Volza社 2023‑24年)

このデータは世界各国の抹茶輸入量(出荷件数ベース)を示しています:

  • ベトナム:全輸入量の約40%(226件)
  • インドネシア:約18%(99件)
  • フィリピン:約14%(77件)
    (世界全体の24国への輸出が対象)出典:volza.com

※こちらは「世界から輸入している量」であり、必ずしも「日本から輸入している」だけではありませんが、日本が約71%(414件)を輸出しており、ほとんどが日本製と考えられます。

🌍 抹茶輸出の国別ビジネス展開案

― 各国の品質・規制要件と販路構築戦略 ―


🇺🇸 アメリカ(最大輸出先)

✅ 輸入規制・要件

  • FDA施設登録(食品製造工場)
  • 食品表示義務(英語、栄養成分表示、アレルゲン情報)
  • オーガニック認証(USDA Organic)が販売に大きく影響
  • 放射能検査の提出を求められるケースあり(特に新規輸出時)

✅ 販売戦略

  • 健康志向/ビーガン層向けのマーケティングが有効
  • 「オーガニック・ジャパニーズ抹茶」のプレミアムブランド訴求
  • Amazon USA、Whole Foodsなどのオーガニック市場開拓
  • SNSマーケティング(Instagram、TikTok)活用で認知拡大

🇹🇼 台湾(第2位の輸出先)

✅ 輸入規制・要件

  • FDA(台湾)による食品登録義務
  • 一部製品は事前検査申請が必要
  • 中文ラベル貼付が義務(日本語NG)
  • 日本国内での放射性物質検査結果が要求されることあり

✅ 販売戦略

  • 抹茶スイーツ文化が浸透しており、現地スイーツ企業と連携可能
  • 若年層へのプロモーションはYouTube・小紅書(RED)活用
  • 食品展示会(FOOD TAIPEI)への出展で販路拡大

🇩🇪 ドイツ(EU域内の中心)

✅ 輸入規制・要件(EU共通)

  • EU有機認証(EU Organic)
  • Novel Food規制(※過度な加工がある場合に適用されることあり)
  • ドイツ語表記が必要なケースが多い(成分・使用方法など)

✅ 販売戦略

  • 健康志向が強く、「糖質オフ・グルテンフリー」との組み合わせが人気
  • 抹茶は「医療的飲料」や「スーパーフード」として高評価
  • ドラッグストア(dm、Rossmann)向けパッケージ開発
  • サステナビリティ訴求(エコ包装、有機肥料など)

🇻🇳 ベトナム(輸入量世界1位)

✅ 輸入規制・要件

✅ 販売戦略

  • 若年層中心に「抹茶フレーバー商品」が人気(ミルクティー、チョコレート等)
  • 飲食店・カフェチェーン(Highlands Coffee、Phúc Long等)とのコラボ提案
  • OEM・小ロット生産受託提案により中小食品会社にアプローチ可能

🇦🇪 中東市場(UAE・サウジアラビア)

✅ 輸入規制・要件

  • ハラール認証が強く求められる
  • ラベル表示:アラビア語+英語併記
  • UAE:Dubai Municipalityへの商品登録が必要

✅ 販売戦略

  • 「ノンカフェイン・デカフェ抹茶」などが女性層に人気
  • 富裕層向け:高級路線(ギフト・セット)商品展開
  • ハラール見込み客へのPR(展示会:Gulfoodなど)

🧭 共通施策:ブランド・物流・販促面での強化策

📌 ブランド構築

  • Made in Japan”、“Kyoto Matcha”などの地域名+高品質訴求
  • 英語・中文・ベトナム語など多言語パッケージ設計

📌 物流と保管対策

  • 抹茶は光・酸素・温度に弱いため、窒素充填包装定温コンテナ輸送を標準化
  • 現地倉庫を活用した小口配送現地EC倉庫連携(例:Shopee、Amazon FBA)

📌 販売チャネル展開


まとめ|世界で広がる“Matcha Economy”に注目

抹茶は今や日本だけの文化ではなく、世界中で愛されるグローバルプロダクトとなりました。今後さらに市場は拡大が予想され、高品質・本物の抹茶を求める声も強まるでしょう。

これから抹茶ビジネスを検討する方や、トレンドに敏感な消費者にとって、「抹茶」はまだまだ伸びしろのあるキーワードです。

抹茶は国によって需要の形・販売先・法規制が大きく異なるため、各国に適した「商品企画+輸出管理+販路戦略」の三位一体での設計が成功のカギです。